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ブライダルドック

ブライダルドックについて

妊娠や出産を考えている人が対象

ブライダルドックでは、元気な赤ちゃんを産むために、妊娠する前に知っておいた方がよい項目を集めました。元気な赤ちゃんを産むためには、母体が健康であることはもちろんのこと、妊娠中に早産になってしまったり、母児間での感染がおきたりといったことをなるべく避けたいものです。そこでこのドックコースでは、健康のチェックとしてベーシックドックを行い、早産の原因や妊娠中の母子感染の原因となりうる病気のチェックとしてSTDドックも行います。
また、妊娠中に感染することを避けたい風疹やトキソプラズマといった感染症に対する抵抗力があるかも検索します。さらに不妊の原因となりうる下垂体ホルモンや卵巣ホルモンの検査、それに不妊や流早産の原因になりうる甲状腺ホルモンの異常が無いかもチェックします。血液型検査でRHマイナス型の方や不規則抗体といわれる抗体を持っている方は、妊娠中の胎児が貧血になることがあるため、血液型の検査も行います。

ご結婚されてこれから初めての妊娠を予定されている方の基本のドックともいえますが、結婚されていない方も、2人目以降という方にもぜひおすすめしたい検査です。

※ブライダルドックでおこなっている検査項目は、不妊症の方や、習慣流産の方に適した内容ではありません(検査すべき項目が不足してしまいます)。これらの症状がある方は、不妊症や習慣流産等それぞれの病態にあわせた検査を保険診療において個別に考えますので、ドックではなく一般の診察を受けてください。

ブライダルドックの主な検査内容

1. がん検診とエコー

若い女性でもなりうる子宮頚がんの検査をします。子宮頚がん検査は1年に1回しておくと安心です。
また、子宮および卵巣の超音波検査も行い、子宮筋腫や卵巣のう腫の有無などを調べます。

2. 一般項目採血

貧血のチェックや、肝機能、腎機能、脂質代謝のチェック、糖尿病のチェックも行います。

3. 性感染症の検査

性行為感染症は血液や体液を介して感染する疾患です。母体にこういった感染症があると、胎盤や産道から赤ちゃんに感染してしまう可能性があるので事前に調べておきます。
おりものの検査では、不妊の原因になりうるクラミジア・淋病の検査や、トリコモナスの検査、またかゆみの原因になってしまうカンジダも調べます。
血液検査では梅毒、B型肝炎、C型肝炎、HIV、HTLV-1(母乳から感染する白血病のウイルスです)を調べます。

4. ホルモンの検査

妊娠に関連するホルモン検査として、下垂体ホルモンと甲状腺ホルモンの検査を行います。

a) 下垂体ホルモン

下垂体は、卵巣でたまごが育つのをコントロールするホルモンを分泌します。このホルモンに乱れがあると排卵しにくい体質になったりしてしまいます。

b) 甲状腺ホルモン

甲状腺は、のどの所にある臓器で、脳や胃腸、心臓を活性化したり、体温を調節したり、全身の細胞の新陳代謝を促したりしています。つまり、人が活動するためのエネルギーを作り出しているところです。甲状腺の機能に異常があると、妊娠しにくかったり、流産になりやすかったり、さらには無治療の場合には、産まれてくる赤ちゃんの甲状腺機能に障害を与えてしまうこともあります。異常があれば、妊娠する前から治療しておく必要があります。甲状腺の病気は圧倒的に女性に多いので、妊娠を考えている方は、ぜひ検査を受けておきましょう。

5. その他の検査

血液型、風疹抗体の検査、トキソプラズマの検査を行います。

a) 血液型

血液型検査でRh式がマイナスのひとや、不規則抗体がプラスのひとは妊娠中の赤ちゃんに貧血を引き起こすことがありますのでチェックしておきます。Rhマイナスの場合、出産後や流産後(中絶含む)にワクチンをうつことで次回の妊娠時の赤ちゃんの貧血を予防できます。血液型は間違って記憶している場合もありますから、きちんと調べておきましょう。

b) 風疹

風疹抗体の有無は妊娠前には必ず調べておきたい検査です。妊娠初期に風疹にかかってしまうと、赤ちゃんの耳や目、心臓の機能に異常がでてしまうことがあります。風疹の抗体をしらべて、抗体をもっていないもしくは少ない場合には風疹にかかる可能性があるということなので、妊娠前に風疹ワクチンをしておきます。昭和54年4月~昭和62年9月生まれの方は予防接種率が低いため、免疫の無い女性が多く、特に注意を要します。またワクチンを接種していていたり、子どもの頃にかかった記憶があっても、抗体がしっかりついていないこともありますので検査はうけておくほうが望ましいです。
免疫が無い場合に接種するワクチンですが、生ワクチンのため、約2ヶ月間の避妊が必要となります。

c) トキソプラズマ

トキソプラズマは生肉や仔猫の糞のなかに住む寄生虫で、妊娠中に初感染すると胎児に影響が出ることがあります。トキソプラズマに対する抗体がないひとは、妊娠中に生肉に注意する必要があります。

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